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給与明細の電子化には、本人の承諾が要ります|紙をやめる前に

給与明細を紙からメールに替えるとき、会社の都合だけでは切り替えられません。条文が本人の承諾を求めているからです。

手続きは難しくありません。何が必要かを条文で確かめました。

そもそも、明細を渡すのは義務です

所得税法231条1項は、給与等・退職手当等・公的年金等の支払をする者は、その金額その他必要な事項を記載した支払明細書を、支払を受ける者に交付しなければならない、と定めています。渡すこと自体が義務です。

電子で渡すなら、先に承諾を得ます

同条2項は、明細書の交付に代えて、支払を受ける者の承諾を得て、記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる、としています。承諾が先です。

承諾の取り方は、所得税法施行令356条1項が定めています。あらかじめ、支払を受ける者に対し「その用いる電磁的方法の種類及び内容」を示し、書面または電磁的方法による承諾を得なければなりません。どの方法で渡すのか(メール添付なのか、Webで見てもらうのか)を示さずに「電子化します」とだけ伝えるのでは足りません。

★承諾を得たあとでも、本人から「書面で交付してほしい」と請求があったときは、書面で交付しなければなりません(所得税法231条2項ただし書)。全員分を一律に電子だけにする運用は、この請求に応えられる形にしておく必要があります。

また、施行令356条2項は、本人から書面または電磁的方法で「電磁的方法による提供を受けない」旨の申出があったときは、電磁的方法で提供してはならない、としています。あとから紙に戻すことができ、さらにその後また承諾すれば電子に戻せます。

切り替えるときにやること

BizPack 50 の給与明細でできること

ブラウザだけで使えます。インストールは要りません。

このツールは給与明細の作成を補助するものです。メールの送信とPDFの添付は、ご自身のメールで行ってください。承諾を得る手続きそのものは、このツールの外で行ってください。給与計算の内容や社会保険料の判断については、顧問社会保険労務士または顧問税理士にご確認ください。

よくある質問

全員に一斉にメール配信へ切り替えてよいですか。

できません。所得税法231条2項は、電磁的方法による提供には支払を受ける者の承諾を得ることを求めています。一人ずつ承諾が必要です。

承諾はどうやって取ればよいですか。

所得税法施行令356条1項により、あらかじめ、用いる電磁的方法の種類および内容を示したうえで、書面または電磁的方法による承諾を得ます。渡し方を示さずに「電子化します」とだけ伝えるのでは足りません。

承諾をもらった人から、あとで紙が欲しいと言われたら。

書面で交付しなければなりません(所得税法231条2項ただし書)。また施行令356条2項により、電磁的方法による提供を受けない旨の申出があったときは、その人に電子で提供してはいけません。あとで再び承諾があれば、電子に戻せます。

明細を渡さなくてもよい場合はありますか。

所得税法231条1項は、支払明細書を交付しなければならないと定めています。交付自体は義務です。

電子で提供したら、交付したことになりますか。

なります。所得税法231条3項は、同条2項本文により提供した場合、支払明細書を交付したものとみなすとしています。

給与明細の作成・PDF保存を使ってみる

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