タイムカードを集計していて迷うのは、たいてい「この時間は何割増しなのか」と「何を基礎に掛けるのか」の2つです。
どちらも条文に書いてあります。
| どの時間か | 率 |
|---|---|
| 時間外労働、または休日労働 | 通常の労働時間または労働日の賃金の計算額の2割5分以上5割以下の範囲内で、それぞれ政令で定める率以上(労働基準法37条1項) |
| 1か月について60時間を超えた時間外労働 | その超えた時間について、通常の労働時間の賃金の計算額の5割以上(同項ただし書) |
| 深夜(午後10時から午前5時まで) | 通常の労働時間の賃金の計算額の2割5分以上(同条4項) |
| 時間外が深夜にかかった場合 | 時間外の割増と深夜の割増は、それぞれ別に計算します |
月60時間を超える部分については、過半数組合または過半数代表者との書面による協定で、割増賃金の支払に代えて有給の休暇(年次有給休暇を除く)を与えることを定めることができます(同条3項)。この休暇を取得した時間に対応する部分は、5割以上の割増賃金を支払うことを要しません。
労働基準法37条5項は、割増賃金の基礎となる賃金には、家族手当、通勤手当その他厚生労働省令で定める賃金は算入しない、としています。省令(労働基準法施行規則21条)が挙げているのは次のとおりです。
この7つは限定列挙です。ここに書かれていない手当(役職手当、資格手当、皆勤手当など)は、基礎に入れて計算します。「手当だから外してよい」ではありません。
また、名前が「住宅手当」でも、住宅に要する費用に応じて算定されていない一律支給のものは、ここでいう住宅手当に当たらないとされています。名前ではなく中身で判断されます。
このツールは勤怠の記録と集計を補助するものです。割増賃金の額そのものの計算や、どの手当を基礎に入れるかの判断については、顧問社会保険労務士にご確認ください。給与計算の機能はありません。
超えた部分だけです。労働基準法37条1項ただし書は「その超えた時間の労働については」5割以上としています。60時間までの部分は1項本文の率です。
時間外の割増と深夜の割増を、それぞれ別に計算します。深夜(午後10時から午前5時まで)の割増は2割5分以上です(37条4項)。
入れます。基礎から外せるのは、労働基準法37条5項と労働基準法施行規則21条が挙げる7つ(家族手当・通勤手当・別居手当・子女教育手当・住宅手当・臨時に支払われた賃金・1か月を超える期間ごとに支払われる賃金)だけです。
住宅に要する費用に応じて算定されていない一律支給のものは、ここでいう住宅手当に当たらないとされています。名前ではなく中身で判断されます。迷う場合は顧問社会保険労務士にご確認ください。